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DGフィナンシャルテクノロジー、アイリスオーヤマ公式通販サイト「アイリスプラザ」の電話注文窓口へIVR決済ソリューションを提供

情報発信元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000286.000023393.html
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株式会社デジタルガレージの子会社で、決済事業を手がける株式会社DGフィナンシャルテクノロジーが(以下DGFT)、株式会社アイリスプラザが運営する公式通販サイト「アイリスプラザ」の電話注文窓口に対し、DGFTが提供するIVR(音声自動応答)決済ソリューションの提供を開始した。

IVR決済ソリューションについて

IVR決済ソリューションは、コールセンターにて電話受注した際に、音声自動応答システム(IVR)を経由して、消費者自らでクレジットカード決済を実行できるサービスである。

IVR決済ソリューションを導入することによって、オペレーターが顧客のクレジットカード情報を聞き取って受注処理を実施する必要がなくなるため、カード情報の入力ミスや漏洩・紛失リスクを低減させ、高度なセキュリティ環境での業務運用が可能となる。

DGFT社の調査によると、決済時にこの音声自動応答システムに転送することで、通常2〜3分必要とされていた平均通話時間を30%以上削減した事例もあり、オペレーター稼働時間の削減効果も期待されている。また、外線へ転送可能な電話機とインターネット接続したPCさえあれば、システムの開発・連携をすることなく手軽かつ安価に導入できるため、オペレーター1席からの利用が可能だ。

導入の背景

クレジットカードを取り扱う事業者は、割賦販売法に基づく、クレジットカード情報の適切な管理および不正利用対策といったセキュリティ対策が義務付けられている。また、近年ではキャッシュレス化の進展に伴って、さらなる高度なセキュリティ対策(※1)が要請されている。

そのような状況において、アイリスプラザ社は、感染症拡大を要因とする消費者の非接触に対する意識の高まりや巣ごもり消費を背景に電話注文が増加した影響を受け、よりセキュアな運用体制を実現するサービスとしてこのIVR決済ソリューションの導入を決定した。

【執筆者コメント】
今回は電話受注の決済に関するDXの例をご紹介いたしました。このIVR(音声自動応答)決済ソリューション自体は多くの事業者によって提供されており、皆さんも使用したことがあるサービスなのではないでしょうか。

リザーブリンク社が運営する予約ラボの2021年度調査(※2)によると、試乗やメンテナンスなどの自動車関連や医療機関などのサービスは電話での予約が7割を超えています。

一方で、宿泊施設や航空券などの交通機関、イベントやコンサートなどの娯楽関連のサービスはネット予約が7割を超えているとのことでした。

状況次第でスケジュールが変わる可能性があり、相談しながら進めていくような車の試乗といったサービスの予約であれば電話予約が好まれる一方で、時間枠の確保ができれば予定通り進めやすい交通機関の利用などはネット予約が好まれるようです。

今後も予約や注文の際に、チャットボットやこれらのIVR技術によって電話などの直接的なコミュニケーションが減っていくと思われますが、店舗にはいきたくないが購入の相談がしたいという顧客から信頼を獲得する一つの手段として、電話応対は今後も残り続けるのではないでしょうか。

その中で、定型的な業務を省き、顧客へ寄り添う時間の割合を増やすためにこれら技術をどう配分し活用していくかが、各社サービスへのロイヤリティを向上させるカギとなりそうです。

(※1)2018年に割賦販売法が改正され、クレジットカード加盟店は、国際セキュリティ規格である「PCI DSS」への準拠またはカード情報の非保持化が要請されました。ここでのカード情報の非保持化とは、自社でカード情報を「保存・通過・処理」しないことを指します。

(※2)予約ラボ|予約は電話?ネット?年代別・サービス別の予約方法に関する調査レポート

執筆者/
リビルダーズ編集部  城間 礼音

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