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ファミリーマート、飲料補充AIロボットを300店舗へ導入し省人化・省力化を推進

情報発信元:https://www.family.co.jp/company/news_releases/2022/20220810_01.html
(別サイト「株式会社ファミリーマート ニュースリリース」を別ウィンドゥを開きます。)

2022年8月10日、株式会社ファミリーマートはTelexistence株式会社が開発したAIロボットの「TX SCARA」、店舗作業分析システムの「TX Work Analytics」を導入することを発表しました。

「TS SCARA」は飲料補充業務を24時間行うことが出来ます。店舗従業員にとって負荷の大きい業務をロボットが行うことで、労働環境の改善や売場の質の向上、省人化を実現します。

「TX Work Analytics」は店舗従業員が装着する位置情報の発信機から位置データを受信、認識することができるシステムです。時間帯別で業務時間の可視化を行うことで分析を可能にします。分析に基づいて「TS SCARA」に業務を一部担当させ、最適な業務スケジュールを組み人材を配置することで、店舗経費の削減、質の向上につなげていきます。 2022年8月より導入を開始し、300店舗に拡大していく方針です。

【執筆者コメント】
今回はファミリーマートのAIロボットとシステムの導入による社内業務改善を取り上げました。

店舗従業員が位置情報の発信源となり、社内業務の改善を行うことはDX推進の足掛かりになると考えます。社内のヒートマップのようなものを作成し業務が偏っているところを可視化することで、より顧客への満足度に貢献できる部分にリソースをかけることができるようになります。

経済産業省は2018年度にコンビニエンスストアに対する調査を行いましたが、従業員が不足していると回答した割合が61%に上りました。以降コンビニエンスストアの省人化は昨今大きなテーマとなっています。

株式会社ローソンは他のコンビニエンスストア大手に先駆けて2018年に省人化の技術を展示会にて発表をしました。入店時にスマホアプリのQRコードを端末にかざしておけば、商品を手にもって店外へ出るだけで事前に登録したクレジットカードで決済ができるシステムです。

株式会社セブン‐イレブン・ジャパンでは、2019年に「省人化プロジェクト」を発足させ、従業員の導線や移動距離の分析データを活用しています。また店舗業務についてもセミセルフレジなどの設備を導入しています。

このようにコンビニエンスストア各社が様々な取り組みをしていますが、運送業や介護事業等人手不足の業界にも応用できます。特にファミリーマートやセブンイレブンのような従業員の業務導線を可視化することで、リソースのかけ方の改善につながるでしょう。コンビニエンスストアの省人化とともに、他業界への応用ができるかどうかにも注目です。

執筆者/
リビルダーズ編集部 橋爪 勝万

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