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(※外部サイト「ケイアイスター不動産株式会社 プレスリリース」を別ウィンドウで開きます)
8月4日、ケイアイスター不動産株式会社はDXに適応できる組織を目指し、本格的なDX推進のためDX推進チームを立ち上げたと発表。DX推進チームには、IT分野を担当している社員を集約した部署を筆頭に各事業部を巻き込んだ構成となっている。
データの活用やシステム導入は行ったが使いこなせなかったり、開発側と事業部との間にギャップが生じてしまうなどの課題を解決することを目的としている。
主な活動内容としては、これまでに計2回のDX推進ミーティングを開催し、住宅オーナー向けのサービス開発をする事業部を交え、DXに対する意識と課題のすり合わせを行った。
具体的には、開発側と事業部に対して「そのIT製品やシステムの導入は単なるデジタライゼーションではないか」「組織や業務の何を変えるのか」などの問いかけをしながら、両者間での共通理解を形成し、事業とデジタルの間のギャップを認識できたとのことだ。
今後は上記のような社内ミーティングを積極的に行い、社内メンバー間の意識のズレを無くしつつ、常に事業とリンクさせながら社内DXを進めていことを目指している。
【執筆者コメント】
今回は、2021年に「DX 認定事業者」認定、「2021 年度グッドデザイン賞」受賞といった実績のあるケイアイスター不動産株式会社のプレスリリースについて取り上げた。
経済産業省のDXの定義の中に、「データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」とありますが、
DXの実現のためにはIT・システム側と事業部の融合は不可欠だと考える。DX推進チームを立ち上げ、開発側と事業部との間での共通理解を形成して課題を解決しDXを実現していくケイアイスター不動産株式会社の取り組みはDXの定義から見ても理にかなっていると思う。
今回のポイントとしては2点あると考える。
1点目はIT・デジタルを担当している社員を集約した部署を筆頭にDX推進チームを立ち上げたという点にあると考える。事業部側や経営層の力が強く、システム部門が要望に応えるといった一方通行な関係性があったり、システム部の予算を抑えられてしまうなどの話を良く耳にする。だがケイアイスターの取り組みでは、ITを担当している社員を筆頭に事業部のメンバーもいるチームを構成出来ているため、スピード感をもってDX推進が可能であると考える。
2点目は、ミーティングを設けIT・システム側と事業部側に対して問いかけを行うことで共通理解を形成し、双方の間にあるギャップを認識できている点だと考える。システム側と事業部側で意見を出し合い、検討を重ねるのではなく、双方の間に入って「そのIT製品やシステムの導入は単なるデジタライゼーションではないか」「組織や業務の何を変えるのか」といった問いかけができることで、一体化していくことができると考える。
内製にてDXを進めていくことができる力と、システムの観点だけでなく事業視点も兼ね備えたIT・システム社員が居なければこのDX推進チームは結成出来ないと実感した。ケイアイスター不動産株式会社の場合は社内にDX推進チームを結成することができたが、難易度は高いと考える。
DX推進チームの様な役割がITベンダーにも求められるようになるのではないか。まだ立ち上がって間もないため、今後ケイアイスター不動産株式会社のDX推進チームの取り組みや成果には注目していきたい。
執筆者/
リビルダーズ編集部 國本 樹紀