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ドーモ、埼玉県久喜市教育委員会「データを活用したDX」の実証実験を支援

ニュース発信元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000026007.html
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クラウド型データ活用プラットフォーム「Domo」を提供するドーモ株式会社が、埼玉県久喜市教育委員会が5月より実施している、同市の小中学校におけるデータ活用の実証実験に参加した。

この実証実験では、久喜市が収集する学習データや児童生徒及び教職員が各自の端末から入力したデータをもとに、Domo上で自動的に収集・可視化することで、「次世代型学校教育」の実現を目指す。

ドーモが実証実験に協力する背景とは

久喜市は「久喜市版 未来の教室」のコンセプトの一つである、「客観的・継続的データに基づく『個別最適な学び』の提供」の達成を目指す。

これまでも、文部科学省が推進するGIGAスクール構想の取り組みの一環として、一人一台端末を支給し、児童生徒の学習記録や、教職員による学習支援の記録をデータとして蓄積してきた経緯がある。

これらのデータを有効活用できる方策を検討している中、導入が簡単であることや、操作が簡単で教職員への負担が少ないといった理由から、「Domo」にて実証実験をすることが決定した。

久喜市版 未来の教室とは

埼玉県の久喜市において、GIGAスクール構想を踏まえ、令和の時代に実現するICTを積極的に取り入れた学校の姿をまとめた以下5つ(4+1)のコンセプトのことである。

コンセプト1 時間・距離に制約されないオンライン教育の実施
コンセプト2 客観的・継続的データに基づく個別最適な学びを提供
コンセプト3 汎用的な能力を養うSTEAM化された学びを提供
コンセプト4 統合型アプリケーションによる校務の効率化を実現
+1  ICTを使いこなしつつ、人間教師の良さを生かした学びのコーディネーターたる教師を育成

GIGAスクール構想とは

2019年12月に文部科学省によって発表され、「子供たち一人ひとりに対して個別最適化された創造性をはぐくむ教育の実施や情報通信・技術面を含めたICT環境の実現」を目的とした教育改革案である。

実証実験における初期の成果

実証実験では、リアルタイムのレポートにより、これまで把握できなかった教職員からの小さなサインを見逃すことなく、いち早く教育現場の支援を実施できるようになった。

また具体的に、教職員の自己申告による心身の健康状態を一日3回配信されるレポートで確認できるため、学校管理職はモチベーションが大きく低下した教職員に早期に気づき、かつ個別面談やメンタルヘルスケアなどの支援が迅速に行うことができるようになった。

【執筆者コメント】
今回は教育現場における、データを用いた業務改善の例をご紹介いたしました。

昨今、話題に上がるように教職員の労働環境は過酷を極めています。どうやら、その負担の1つの要因として「ICT教育への対応」があるようです。

子供たちへICT教育をすべく、現場の教職員にはICTスキルの習得が求められていますが、教職員に対する支援体制もやはり十分でなく、さらにネットワークやセキュリティといった環境面での脆弱性も指摘されています。

実際に現場で働いている教職員には、これらの業務改革によって大きな負担を強いてしまっていることは事実です。より民間企業の支援を増やし、かつ着実に現場目線で変革を実行していくことが教育DXの一歩目を踏み出す大きなきっかけとなりそうです。

(参考)文部科学省|GIGAスクール構想の実現について
(参考)東洋経済education×ICT|教員600人調査、約2割が「退職・転職」希望の過酷

執筆者/
リビルダーズ編集部  城間 礼音

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