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スマホをかざすだけで動物の名前を判別、進化するAI図鑑アプリ「リンネレンズ」

情報発信元:https://www.fnn.jp/articles/-/432673
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テレビ愛媛は動物の判別ができるAIを搭載したスマホアプリ「リンネレンズ」の性能を検証するため、愛媛県立とべ動物園で実験した。

リンネレンズLinne株式会社が開発したiOS/Android用アプリで、スマートフォンのカメラを動物に向けるだけでAIが動物を判別し名前やその生態について情報を教えてくれる。さながらポケットに入れて持ち歩ける「AI動物図鑑」といった具合だ。

今回のテレビ愛媛の実験では、名前は異なるが同じ種類の動物が複数頭暮らしている檻にカメラを向けてみて、それぞれの名前を正しく判別できるかを試した。結果として、バグのように肌の色や身体的に異なる点が際立つ動物については判別が成功した。しかし、フラミンゴのように見分けるポイントが足のごく一部分の色を頼りにする場合についてはAIは判別ができなかった。

本アプリはカメラ内に収めた複数の動物を同時に判別することが可能だが、その正確さについては完璧と呼べるものではないことがわかる。今後バージョンアップによって、さらなる精度向上が期待されている。

【執筆者コメント】
ここ最近のAIの活用事例のバリエーションはtoB、toCを問わずあらゆる分野で利活用が進んでいる印象を受ける。本編集部でもAIの画像認識機能が活躍している話題をいくつか取り上げてきた。

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今回のAI活用事例における醍醐味はなんと言っても動物園や水族館というアミューズメント体験において、利用者の体験価値を高めるのが特徴と言える。本アプリのすごいところは、動物の判別精度はもちろんのこと、10,000種以上の生きものの判別に対応しているところだ。魚、鳥、昆虫、哺乳類、両生・爬虫類、貝、甲殻類などさまざま生き物の判別に対応している。

さらに驚きなのは電波が届かない状況下でも使用できることで、水中や山奥でも使用が可能だ。まさしく分厚い生き物図鑑をスマートフォンに入れて持ち歩く感覚で使用することができる。人にカメラを向けると「ホモ・サピエンス」と出るというお茶目なところも粋な演出だろう。

今後私が個人的に期待していることは、絵画や建造物を認識できるAIアプリがリリースされることだ。利用シーンは旅行や美術館へ行った時などで、欲を言うと音声読み上げ機能なんかついていたら文句なしだと思っている。

そういえば以前取り上げた、世界中の美術館や観光地の音声ガイドプラットフォーム「Pokke」がリンネレンズと連携したらさらに活用の幅が広がりそうだ。
「観光DXを推進するMEBUKU、『Pokke』にてガイド一体型スタンプラリーを提供」

執筆者/
リビルダーズ編集部 木城 秀人

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