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ファミリーマートが人間の性格に合わせた会話のできるAIアシスタントを導入

情報発信元:https://diamond-rm.net/technology/286519/
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ファミリーマートはクーガーが開発した人型AIアシスタントの導入を決定した。導入数としては、2023年度末までに約5000店舗としている。

導入の目的としては、人型AIアシスタントが店長とスーパーバイザー(SV)の業務を巻き取るなどしてサポートし、店舗の運営効率、生産性の向上につなげるということである。ファミリーマートは人手不足・人口が減少しているこの社会に対応した店舗運営をしていく必要があると考えている。

特に昨今ではコロナ禍で人手不足が顕著になった。それに応じて、店長やSVの業務の負担も増えていることから、人型AIアシスタントを取り入れることによって、彼らへの負荷軽減することが狙いだ。

クーガーが開発した人型AIアシスタントの名前は「レイチェル」である。

レイチェルは、音声認識技術や膨大なデータを処理する検索技術、ゲームAI技術などを搭載しており、店長やSVは、タブレット端末上のレイチェルと会話をすることで、①商品の発注ポイント、②客数・売上・廃棄額などの前日のデータ、③未導入商品一覧、④売場ランキング・写真といったデータを入手できる。

人型AIアシスタントの大きな特徴は、そのコミュニケーション能力にあり、2つの機能に大別される。

1つ目は、AIアシスタントと店長・SVの双方向のコミュニケーションが可能になっているという点。
2つ目は「店長・SVの性格に合わせたコミュニケーションが可能」という点だ。

ファミリーマートは、人型AIアシスタントを取り入れることによって、店長・SVの業務の負担を軽減するとともに、「それぞれの各店舗に寄り添った業務」に注力したい考えだ。

【執筆者コメント】
今回はファミリーマートによるAIアシスタント導入についての記事を取り上げた。ファミリーマートではAIアシスタントを導入することで店長やSVの業務の負担軽減を狙っている。

今回のAIアシスタントで面白いのがコミュニケーション能力についてである。双方向のコミュニケーションが可能なだけでなく、それぞれの人の性格に合わせたコミュニケーションが可能という点が面白い。

たとえば、競争が好きな人に対しては、「地域内の自店の販売順位を表示します」といった通知を届けることで競争意識を煽ることができるのである。ほかにも、学習意欲が強い人には「おむすびの詳細データの新着が届いています」と、新しい知識につながる情報を提供してくれる。

この機能によりそれぞれ自分の性格に合わせて楽しく業務することができるようになるのでないか。今回のAIアシスタント導入により、特にSVにとっては従来の業務量が約20~30%減る見通しと言われている。この2~3割が浮く分、商圏分析や、個店に最適な売場づくりの指導、教育など人にしかできない仕事に注力することが可能になるだろう。

今後については、「この業務レベルのこうした性格の人には、こうしたコミュニケーションが効果的だ」というデータベースを構築できるとより普及されていくだろう。

執筆者/
リビルダーズ編集部 宮田 健志郎 

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