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ユニ・チャーム株式会社がAIが適切なサイズを診断する「大人用おむつカウンセリング」サービスを展開

情報発信元:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC134050T11C22A0000000/
(※外部サイト「日本経済新聞」を別ウィンドウで開きます)

ユニ・チャーム株式会社がAIを活用して画像診断をし、利用者の体形にあった適切なサイズを診断できるサービスが好調だ。サービス名は「大人用おむつカウンセリング」で、2021年の12月から展開し、今では登録者は9000人を超える勢いだ。

LINEのチャットボット機能とスマートフォンで撮影した画像からAIが診断する。チャットボットは米国スタートアップが開発した、Bodygram(ボディグラム)という身体採寸技術を活用している。基にするデータは、過去相談センターに寄せられた2万件以上のデータである。診断は5分程度と手軽で、LINEのユニ・チャームのアカウントを友達登録し「介護にどのくらい時間を割くことができるか」といった、質問に回答していくと複数の商品が提案されるという流れだ。

その後サイズ診断のリンク先が表示され、必要項目を入力すれば音声アシストに従い撮影に進み、診断後おすすめの商品とサイズを提案してくれる。「大人用おむつカウンセリング」がスタートした背景として、大人用おむつの利用に関するユニ・チャームの電話相談センターへの問い合わせ件数は年間2万件を超えていた。年間2万件以上の実に6割がサイズや症状に応じた適切な商品を探す内容だった。

製品の特性上、購入者は使用者ではなく9割が介護者という点もあり、洋服のサイズを参考にしてしまってサイズが合わないという原因があった。高齢化が進む日本で、悩みを抱える人も増大するリスクを、DXで解決していく。

【執筆者コメント】
ユニ・チャームの大人用おむつカウンセリングというサービス事例だが、サービス自体の仕組みとして米スタートアップのチャットボットとAIによる画像診断を組み合わせており、DXだと感じるが、その他にもDXと言えるポイントがあると感じた。

まずは、ユニ・チャームの電話相談センターに来る年間2万件という膨大な量のなかで6割がサイズに合わせた商品を探したいと言ったデータを精査できていた点だ。

製品の特性上、購入者の9割以上が介護者というデータも把握できていた。サービス開始から1年以内に9000人の登録者を獲得できた要因はデータに裏付けされたサービスを提供出来たからだと考える。

また記事にもあったように、大人用おむつなので、使用者本人にサイズを聞いたりする事に抵抗があるといったデリケートな悩みでもある。そんな悩みをデジタルの力で解決する所にDXの必要性があると再認識した。ユニ・チャームの事例を活かして、業界問わずデリケートな悩みや相談することに抵抗がある事象に対してDXの力が発揮できる可能性があると感じた。

本サービスで、提案する自社のおすすめ商品の売上も上がり、相談センターへの問い合わせ数が減り、高齢化社会への貢献に繋がり、米スタートアップBodygramの注目度も高まり、消費者も喜ぶ姿がイメージできるといった多くの効果がある非常に良い事例だと感じた。

執筆者/
リビルダーズ編集部 國本 樹紀

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