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データセンターで100%再生可能エネルギーを使用。TISが実現。

情報発信元:https://japan.zdnet.com/article/35195580/
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2日、TIS株式会社は温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みの一環として、2023年4月よりグループの4つの主要データセンターで再生可能エネルギー利用率を100%にすることを発表しました。

TISインテックグループは、『全国14カ所にあるデータセンターでの再生可能エネルギー利用率50%』を2030年度までに達成するという目標を掲げていますが、今回の発表内容はこの取り組みの一環となります。

地球環境問題となっている気候変動。その原因となる温室効果ガスの排出量削減について、同グループは課題意識を持ち脱炭素に向けた取り組みを継続してきたとのことです。

例えば、2030年までに、事業活動に伴う温室効果ガス排出量を基準年である2019年よりも27.5%削減している状態にするという目標を、2020年に設定しています。

こちらは、パリ協定の目標達成のための科学的根拠ある水準であると認められ、SBT(Science Based Targets)イニシアチブから認定を取得しています。

TIS株式会社は、今後もデータセンターにおける効率化と省エネルギーを推進し、環境負荷を低減するクリーンなデータセンターの実現を目指していくとしています。

【執筆者コメント】
一見するとDXと関係なさそうな脱炭素の話題。ですが、両者は意外と関わりが深いようです。

ビジネスモデルの変革を目指すDXを推進する上で、企業の情報システムのクラウド利用は当たり前になりつつあると思いますが、そのクラウドサービスを支えているIT基盤はデータセンターにあります。

DXには欠かせないデータセンター。もちろんこれらを動かすためには多くの電力が必要になります。日本のIT関連の消費電力は、2016年から2030年までの15年間で36倍に増加すると予想されているという情報もあります。

一方、日本は2030年までに温室効果ガス排出量を46%削減、2050年には脱炭素の達成を目指すという目標を掲げています。これらの情報を見ると、脱炭素に向けた施策を無視してDXの推進だけを推し進めるわけにもいかないことが何となくわかってきます。

IT関連の省電力化は必須であり、そのため、データセンターで再生可能エネルギーを使うことは、DXと脱炭素が共存するための方法なのだろうと感じます。

DXという言葉が載っている記事だけを見るのではなく、一見ITに関連しなさそうな情報にも触れてみて、さまざまな事象と関連づけてDXを考えられると、より深い知見を得ることができそうです。

(参考資料)https://www.tel.co.jp/museum/magazine/report/202202_01/

執筆者/
リビルダーズ編集部 甲山 奏子

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