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トクヤマがシステム子会社の吸収合併を発表

情報発信元:https://www.tokuyama.co.jp/news/pdf/20220922_01_Release.pdf
(別サイト「株式会社トクヤマ プレスリリース」を別ウィンドゥを開きます。)

2022年9月22日、株式会社トクヤマは、完全子会社である株式会社トクヤマ情報サービスを吸収合併することを発表しました。

 株式会社トクヤマ情報サービスは、情報システムのソリューションを提供しており、これまでトクヤマグループの情報システム業務を実施してきました。今回の合併は、トクヤマグループのIT投資や効果の最適化、サイバーセキュリティ基盤整備等を目的としています。

合併予定日は2023年1月1日としており、本合併において連結業績への影響はほぼないとのことです。

【執筆者コメント】
今回は、株式会社トクヤマがシステム子会社を合併したニュースを取り上げました。株式会社トクヤマは、化成品やセメント、電子材料等の製造販売に強みを持つ、東証プライム上場企業です。株式会社トクヤマ情報サービスは、2003年に株式会社トクヤマの情報システム部門を分社化して設立されました。その子会社を吸収し、グループ全体のIT投資の最適化等を行うとのことです。

株式会社トクヤマは経済産業省のDX認定事業者に認定されています。DXを推進するための体制が整っていることが評価されたためです。DX関連投資額も100億円を見込んでおり、注力してDXを推し進めていく方針であることがうかがえます。

その手段の1つとして、システム子会社合併を選んだ株式会社トクヤマですが、DX推進のための足掛かりとして、システム部門を分社化する選択肢もあります。ニトリホールディングスは、2022年4月に株式会社ニトリデジタルベースを設立させ、IT人材、データサイエンティストの確保とデジタル活用を進めていきます。同年9月には、ビッグカメラグループのDXを推進する、株式会社ビックデジタルファームを設立しています。

両社ともに、DX人材の確保を行い、デジタルの革新的な活用からDXに進めていく流れを作るために、敢えて本体とは切り離した形です。本体とは切り離すことで、採用条件や評価等を本体と分けることができるため、売り手市場となっているデジタル人材確保につなげることができます。

一方で、今回の株式会社トクヤマのように、もともと本社に属していたシステム部門を切り離したのち、昨今のDX推進の波により本社に戻す企業も存在します。株式会社クボタは、クボタシステムズ株式会社を2023年4月をもって吸収合併します。また株式会社SUBARUは、2024年4月をもって子会社であるスバルITクリエーションズを吸収合併します。

本体に戻すことでグループ内のリソースをまとめることで、効率的かつ柔軟に人材を活用できるようになるため、日々ニーズが変化していくシステム需要にこたえDXを推進していくことができます。

両手段ともに目的は同じですが、相反する手段をとる企業があるのが興味深いところです。もともと社内、またはシステム子会社において人材確保ができている企業については、スピーディーな動きを取るためにも本体に一元化することは効果的だと思われる一方で、社外にシステム部門を置くことで外部との連携等が容易になり、多角的な取り組みができると思います。

手段によってDX推進にどのような差が生まれるのかに注目です。

執筆者/
リビルダーズ編集部 橋爪 勝万

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