大手流通グループのイオングループに属する、イオンリテール株式会社では、同社が運営する「イオン薬局」において、薬剤服用歴などを自動作成するクラウドサービス「Musubi」の導入を進めていくことを発表した
ニュース掲載元:イオン薬局※)にクラウド型電子薬剤服用歴「Musubi」導入開始
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すでに3月から試験導入を開始しており、5月末までに54店舗、12月までに関東・北陸信越・東海・近畿・中四国の約250店舗全店で導入を完了させる予定だ。
株式会社カケハシが開発・運営するクラウドサービス「Musubi」は、薬剤師と薬局を活用されるお客様とのコミュニケーションをより円滑且つ正確に変えていくための業務支援サービスで、一人一人に合った服薬指導や健康アドバイスを行える他、薬剤服用歴の作成や調剤業務のフローを効率化できるツールとして、サービス展開している。
試験導入されている「イオン薬局」の薬剤師からは、業務の効率化とサービスの質向上の両面から喜びの声が上がっており、早期の全店導入に取り組む。
【執筆者コメント】
今日、世界中で注目されているクラウド化の波が薬局でも進んでいる。クラウド型の電子カルテなど、医療業界全体で、IT化やクラウド化が進む中、薬局においても例外ではない。
「イオン薬局」においては、すでに試験導入されている「Musubi」だが、薬局の業界全体では、服薬期間中のフォローや地域連携薬局等の改正薬機法や毎年の薬価改定、調剤報酬改定による調剤料の減少などといった厳しい環境変化により、従来の薬局運営のままでは今後の経営が成り立たないと危惧する声もある。
そんな中、薬局の経営改善をサポートするクラウドサービスの誕生は、業務の効率化といった観点からも非常に重要となってくる。また、類に漏れず、この業界でも人材(薬剤師)の不足が叫ばれており、クラウド化の動きから業務の効率化が進み人手不足の課題改善の一助にもなるだろう。
効率化だけでなく、サービスの質向上という点においても、患者に対してより分かりやすく、正確に処方薬の説明ができ、安全面の向上も期待される。今後、「イオン薬局」に限らず、業界全体でこのような動きが進んでいくのか、注目していきたい。
執筆者/
リビルダーズ編集部