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【MaaS】いえらぶパークが京阪建物に駐車場管理システム「Qrsign」を提供開始

情報発信元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000323.000008550.html
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株式会社いえらぶパークは、オンライン駐車場管理システム「Qrsign(キューアールサイン)」を、京都・大阪を中心に駐車場管理を行う京阪建物株式会社へ導入し、運用開始したことを発表した。

Qrsignについて

Qrsignとは、いえらぶパークが提供する月極駐車場向けの契約管理決済システムである。月極駐車場契約に関する全ての業務(申込みや決済、更新管理、解約など)をオンライン上で行えるようにして、契約業務や書類管理などで発生していた無駄な工数を大幅に削減することができる。

管理会社においては、業務負荷の軽減のみならず、印紙や郵送、コピー用紙のコスト削減ができ、駐車場利用者はWebサイト上から駐車場を探し、オンラインで契約を行うことが可能だ。

駐車場の課題について

大阪府では鉄道・バスなどの交通網やカーシェアリングサービスの拡充が進んでおり、100人あたりの自動車保有台数は32.9台と47都道府県の中で下位2位の数値となっている。しかし、コロナ禍の影響をうけ、近年は大阪府内の自動車保有台数が増加(※1)しており、それに伴って月極駐車場の需要も高まっている状況だ。

このような状況下で、京阪建物は月極駐車場の運営管理に関わる集客や契約手続きなどを書面で行っていた都合上、書類の管理や送付での手続きにより契約までに時間がかかることが大きな負担となっていた。

(※1)大阪府|自動車保有台数や道路に関するデータ

このサービス導入により可能となること

今回の「Qrsign」の導入により、管理業務のオンライン化が実現し、これまで通常2~3週間程度の期間を要していた申込みから契約完了までの対応を最短30分に短縮する。

さらに「いえらぶ駐車場管理」を導入することにより、管理業務を90%以上効率化し、駐車場オーナーへの対応や、駐車場内環境の改善など、本来の業務に集中することが可能となる。また、オンライン契約が可能となったことにより、紙による契約書のやり取りが不要となることで、環境負荷の軽減や郵送コストの削減が期待されている。

【執筆者コメント】
今回は駐車場管理に関するDXの例をご紹介いたしました。

日本では超高齢化が進む一方で、特に都市部を除く各地域の鉄道やバスは廃止・縮小されるなど、公共交通が衰退している現状があります。今後は、マイカーに頼らない交通手段をどのように活性化し持続させていくか、そして利用してもらうための施策を実行できるかが最重要課題となっています。

2018年に政府より発表された「未来投資戦略2018」(※2)にてMaaS(Mobility as a Service)が登場し、話題となりました。
国土交通省(※3)によるとMaaSとは、『地域住民や旅行者一人一人のトリップ単位での移動ニーズに対応して、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービスであり、観光や医療等の目的地における交通以外のサービス等との連携により、移動の利便性向上や地域の課題解決にも資する重要な手段となるもの』となっています。

今回ご紹介したサービスによって月極駐車場の利活用が加速することによって、今後さらに増えていくであろうカーシェアリングサービスや予約型駐車場といった次世代のモビリティサービスの社会実装が容易となります。一方で、需要が高まっていくであろう駐車場のDXを推進していくためには、提携する不動産会社や施設管理会社も共にDXを進めていけるかどうかがカギとなりそうです。

(※2)首相官邸|未来投資戦略 2018
(※3)国土交通省|日本版MaaSの推進

執筆者/
リビルダーズ編集部 城間 礼音 

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