情報発信元:https://japan.zdnet.com/article/35201026/
(※外部サイト「ZDNET」を別ウィンドウで開きます)
8日、株式会社BloomActは、同社が提供する資料動画化サービス「SPOKES」を通じて、常陽銀行の取引先である地元企業の業務効率化やペーパーレス化を支援する取り組みをスタートさせたと発表しました。
「SPOKES」は、紙の資料をAI音声付きの動画に変え、人が行っていた“説明”の時間を削減、動画化によりペーパーレスも可能とします。
AI音声付き動画を誰でも作成できるため、スタジオや機材費用、時間、労力、ナレーターの人件費等のコストカットもできるとのこと。人が話す行為をDX化することで、人員をメイン業務に注力させることができ、人材不足のなかでも生産性向上が見込めます。
同サービスは、2022年8月にリリースされ、約半年で200社以上のサービス導入に成功しています。両者は、地元企業に対して「人がやるべき仕事」に注力できる環境づくりを支援していくとしています。
【執筆者コメント】
今回は常陽銀行のDX支援について取り上げました。このサービスは、ただ紙の資料という物理データをデジタルデータ化したという話ではありません。人による説明という業務プロセスを削減し、貴重な人材を主要業務に集中させることで、組織全体の業務プロセスの変革を目指すことに繋げていきます。
どの事業部でも、紙媒体の資料を使って人が説明をするという作業は発生しているからこそ、人が話す行為に対する時間・コストの削減は、組織全体の変革に十分な影響を与えそうです。常陽銀行は、DX商材の顧客提案を積極的に推進しています。
経営者と対話する機会が多く、企業経営者との関係基盤があることを強みとする同行。その中で、様々な課題や悩みをヒアリングした上で、課題に対してDX推進施策を考えるサポートをしているとのこと。ただのツールマッチングではなく、コンサルティングのプロセスを大切にしているようです。
例えば、経営者がITに強いのか、ITに関心を持っているのか、課題を理解できているのかなどを見て、提案する商材の内容を変え、最適な提案を目指しています。
参考資料:https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/73383
一方で、自行のDXについてどのような取り組みを行うのでしょう。親会社のめぶきフィナンシャルグループは、中期経営計画「長期ビジョン2030」を策定しており、グループの基本戦略の中で、DXについて以下のように記載しています。
「新たな価値創造に向け、DX推進による持続可能な基盤の構築と、人材育成・活躍促進に取り組む」
「2022年〜2025年の3年間で、DX推進により580人相当の業務削減、30億円の経費削減を行い、注力領域への人員シフト200人、新規デジタル化投資70億円を目指す」
参考資料:https://www.mebuki-fg.co.jp/company/pdf/policy03.pdf
グループ会社、外部企業との連携をさらに強め、地元企業のDX支援を続けていく常陽銀行。中長期でどのような成長を見せるのか、楽しみです。
執筆者/
リビルダーズ編集部 甲山 奏子