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出前館とエアロネクスト、ドローンを活用した新しい商品流通の仕組みの構築に向けて業務提携

情報発信元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000364.000029254.html
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株式会社出前館と株式会社エアロネクストは、2022年12月29日(木)にドローンを活用した新しい商品流通システムの構築に向けて業務提携契約の締結を発表した。​

今後は、新スマート物流SkyHub®2の導入を予定している自治体において、出前館アプリと連携させつつ、空輸と陸送を織り交ぜたデリバリーサービスの地域導入を共同で推進する。具体的には、まずは「セイノーHD」と「エアロネクスト」が既に包括連携協定締結をしている福井県敦賀市と茨城県境町より運用を開始する。

その後続々と全国の自治体においても連携して展開し、新スマート物流SkyHub®の社会実装を加速させる。

業務提携の背景と目的

総務省が2022年の4月に発表した資料によると、全国の基礎自治体(市町村)の1,747自治体のうち、過疎地を抱える自治体は885となり、全体の50%を超えている。過疎地においては、買物弱者や医療弱者、モノが行き届かない物流弱者、また地域交通機関の休廃線による移動手段の減少などといった、人やモノの移動に関する幾多の課題は人口減少・少子高齢化に伴い、ますます加速している現状だ。

 また、感染症拡大によるライフスタイルの変化や物流への影響もあり、ラストワンマイル領域において、今後幅広いニーズへの対応と課題解決への取り組みが求められている。

業務提携の内容

  1. 新しい商品流通システムの構築と効率的な運用
  2. ドローンによる空輸・陸送とのハイブリッドデリバリーによる商品提供エリアおよび対象者拡大と飲食業界への支援
  3. 物流の省人化・効率化に向けた検討および研究
  4. 地方自治体を含む行政との連携

【執筆者コメント】
今回はドローンを活用した新たな商品流通システムの構築によるDXの例をご紹介いたしました。

2022年のインプレスの調査(※1)によると、ドローン関連市場2022年度に3099億円に拡大し、2027年度には7933億円に達すると見込まれています。2021年度から2027年度において年間平均成長率に換算すると、年22.8%増の市場拡大が予想されています。

エアロネクスト社が提供するドローンには「4D GRAVITY®(※2)」という技術が搭載されています。

これは、機体の重心を最適化することで、産業用ドローンの基本性能を向上させる構造設計技術です。例えば、従来のドローンは、前進するとき機体を前方に傾けて飛行するため、同時に荷物も傾いてしまいますが、「4D GRAVITY® 」を用いた機体であれば、機体と搭載部が切り離されているため、機体が傾いても荷物は水平を保てる、というようなものです。

そのため、出前館において注文されるデリバリーサービスにおいても、商品の見た目を損なうことなく運輸することが可能となります。

精密機器の運搬や警備・防犯など、幅広い用途で活用が見込まれているドローンですが、今後裾野を広げていくためにはコストや安全性といった多くの壁を超えていく必要があります。各業界を代表する企業や公的機関との協業により、資金・技術を惜しみなく結集させていけるかどうかが、物流需要が急増する日本をドローンによって救うためのカギとなりそうです。

(※1)株式会社インプレスホールディングス|新産業調査レポート『ドローンビジネス調査報告書2022』
(※2)株式会社エアロネクスト|ドローン物流の未来像2020 – ANAホールディングスとエアロネクスト業務提携の先にあるもの

執筆者/
リビルダーズ編集部 城間 礼音

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