情報発信元:https://japan.zdnet.com/article/35197187/
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株式会社アルゴ式は、エンジニアの技術力を可視化することができるサービスの開発に着手したと12月8日発表しました。これによって、エンジニア派遣/SESを行う企業と、受け入れ企業間のミスマッチによるあらゆるトラブルを防止できます。
本サービスは、以下2つの観点をテストによって測定し、人材派遣元の企業と採用担当者のすり合わせが可能な定量的な指標を提供します。
・コーディング技術や勤務態度など、価値を生み出す上で必要不可欠な“必須能力”
・アプリケーションエンジニアやデータエンジニアなど、各専門分野で特に必要とされる“専門能力”
今回のサービス開発にあたり、アルゴ式が問題視していたのが、エンジニア派遣ならびにSES企業と、受け入れ側の採用担当者の間にミスマッチがあるという状況。採用担当者は、労働者保護の観点からエンジニアの受け入れ前に技術力チェックができないということもあり、「受け入れるエンジニアの技術力は実際に働いてもらうまでほとんど分からない」という採用担当者が大半とのことでした。
そこで、アルゴ式では、本サービスの技術力チェックを活用しエンジニアの技術力を可視化することで、派遣/SES企業と採用担当者間でエンジニアの能力に関する認識を一致させられるとしています。
「人材ミスマッチによるトラブルの抑制」「信頼感の醸成による成約率のアップ」「信用の可視化による案件継続率の向上」これらが、本サービスで得られる成果になるとのこと。技術力チェックも定期的に行い、常に最新の指標でエンジニアの技術力を可視化できます。
【執筆者コメント】
今回は、DXのなかでも「人」の話題を取り上げてみました。人材不足が叫ばれる中、優秀な人材、自社にマッチする人材に巡り合えるのはどんどん難しくなっていると思われます。
受け入れ側の企業は、本当は正社員を採用したいと思っていても、人材が枯渇していて1年以上もポジションが埋まらないということもあるようで、プロジェクト遂行のため業務委託や派遣で穴埋めを行うという選択肢に頼ることも多くなっているとのこと。
このような背景からも、今回の様なサービスの需要は非常に高いと分かります。またこちらのサービスのなかにある“テスト”は、同社で教材作成に携わっているエキスパートが担当し開発を行うとのこと。開発したテストは様々なエンジニアが受験し妥当性も検証されるので、信頼性は高そうです。受け入れる側の採用担当者にとっては非常に期待できるものではないかと思います。
DX、内製化が進む中で出てくる、エンジニア採用の壁。事業会社と外部ベンダー(派遣/SES企業)とが共創して内製化を目指す動きが多いと思いますし、今回の記事もそこに繋がる内容でした。
しかし、私が問題に感じるのは、優秀なエンジニアとマッチしたとしても、優秀なエンジニアは転職あるいは別の企業へ派遣されるということが起きやすく、それだけでは継続率は高くならないということです。
今回取り上げたサービスを活用してミスマッチなエンジニア採用を減らしていくことにプラスして、私が必要だと感じるのは、チームビルディングです。優秀で質の高い人材が少ないからこそ、マッチした良い人材には継続して支援してほしいところ。だからこそ人材が継続して働きたいと思えるチーム作りが大きなポイントになるのではないでしょうか。
DXを目指すうえで欠かせないエンジニア採用。人材不足を各社がどう乗り越えているのか、他の事例にも注目していきたいところです。
以下のインタビュー記事でチームビルディングについて話されているので、ぜひご覧ください。
▼参考資料
執筆者/
リビルダーズ編集部 甲山 奏子