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調剤DXを推進するMG-DX、法人向け即時配送プラットフォーム「Wolt Drive」との連携を開始

情報発信元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000093498.html
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株式会社サイバーエージェントの連結子会社である株式会社MG-DXが、Wolt Japan株式会社により運営されている法人向け即時配送プラットフォーム「Wolt Drive」の活用により処方薬の即時配送の強化をすることで、パートナーシップの締結を発表した。

パートナーシップ締結における背景

2022年4月の法制度の改定により、初診からのオンライン診療が解禁された。(※1)このことが契機となり、オンラインによる診療および服薬指導のニーズが高まっている。また、新型コロナウイルスの感染者・自宅療養者の増加に伴い、処方薬を可能な限り早く受け取りたいという患者のニーズも同時に高まっている。

(※1)オンライン診療解禁について・・・

令和4年度の診療報酬改定にて、「オンライン診療料」が廃止され、「初診料(情報通信機器を用いた場合)」及び「再診料(情報通信機器を用いた場合)」が新設されました。
「オンライン診療料」の場合は対象となる疾患が限られており、直近3ヶ月の間に対面診療を毎月行った患者に対してのみオンライン診療料を算定することができましたが、令和4年度の診療報酬改定により、施設基準の届出を行うことで、どのような疾患でも初診からオンライン診療が可能となりました。

引用元:FPサービス株式会社「情報通信機器を用いた場合の初診料及び再診料」

(※参考)厚生労働省「令和4年度診療報酬改定の概要 【全体概要版】」

「Wolt Drive」との提携により実現出来ること

オンライン診療・服薬指導および処方せん事前送信ツール「薬急便™」を提供するMG-DXは、Woltが提供する法人向け即時配送プラットフォーム「Wolt Drive」との連携により、約30分で患者へ薬を届けることが可能となる。

薬が届くまでの流れ

薬急便™にてオンライン服薬指導を受診した後、Wolt Driveに配送サービスを依頼ができるようになる。 そして、Wolt Driveにて受注した薬の配送依頼は、Woltの配達プラットフォームに登録しているの配達パートナーによって各患者へ運ばれる、といった流れだ。

【執筆者コメント】
今回は、調剤分野における配送DXの例をご紹介いたしました。

現在、調剤の分野を含む医療業界では、コロナウイルス感染症の拡大による医療逼迫と深刻な人材不足が課題となっています。この度の2社提携により、オンライン診療とそれに伴う処方箋の即時配送ができるようになったことで、医療従事者側の工数削減が可能となります。そのため、今回の事例はこの課題を解決に近づけるひとつの手段となるかもしれません。

また、2023年1月には電子処方箋の運用開始が予定されています。この電子処方箋の導入によって、複数の医療機関や薬局において直近に処方・調剤された情報の参照や、これらを活用した重複投薬のチェックを行うことが可能となり、より患者に寄り添った実効的な対応をすることが可能となります。

今後も法改正によって、医療業界におけるDXがさらに加速していくと思われます。業界全体のDXに繋げるためには、医療機関側がその導入にあたってのハードルを越えられるように支援する体制を業界全体に整えていけるかどうかがカギとなりそうです。

(※参考)厚生労働省「電子処方箋 概要案内」

執筆者/
リビルダーズ編集部  城間 礼音

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