情報発信元:https://markezine.jp/article/detail/43528
(別サイト「MarkeZine」を別ウィンドウを開きます。)
【概要】
マーケター向けメディアMarkeZineが主催するオンラインイベント「MarkeZine Day 2023 Autumn」が9月5日・6日に開催され、その中でミエルカSEOなどで企業のコンテンツマーケティングを支援するFaber Companyの月岡氏が登壇。
「ジェネレーティブAIでSEOは必要なくなるのか?」という自身の講演の中で、巷で囁かれる「SEOは死んだ。」に対して「そんなことはない」と一刀両断。続けて「ますます良質なコンテンツの存在意義は強くなった」と語った。
また、「生成AIが書いた記事」と「専門家が書いた記事」のどちらかユーザーに評価されるのかを調査した検証データを披露。その中で「ユーザーのコンテンツに対する信頼度」という評価軸において、AIと専門家では顕著な差が出たという。これが示唆することは、AIに頼り切ったコンテンツではユーザーからの信頼は獲得できないのではないかと語った。
結局は人が介在することの意義は依然としてあり、AIは人の作業を効率化する上では有用だが、主役ではないと結論づけた。
【執筆者コメント】
SEOマーケティングにも携わっている関係で今回は本トピックを取り上げました。ChatGPTが一躍人気となり、すでに多くの人が日頃の業務に取り入れていると思います。
プロンプトを練り込めば、ChatGPTからの返答の精度も上がり、まるで優秀な助手がいるかのような体験ができます。私自身、SEOコンテンツの企画案や、長い文章の要約などに活用しています。また、有料版を使っているので、さまざまなプラグインと連携することで、ネットから最新の情報を拾ってくるといったこともできます。まーとにもかくにも便利なんです。
ChatGPTが出力するテキストへの違和感、その原因は日本語コンテンツの学習量不足
ChatGPTを使っていて怖いな、っと思うことの1つに、「それっぽい文章だけど、中身がない」と思うことがしばしばあります。なので、自分の目で見返すことと、ファクトチェックは人間側に必須な作業だと感じています。
ChatGPTの文章をそのままリライトもせずに採用するのは正直リスクが高いと言わざるを得ません。そもそも、ChatGPTは海外製。膨大に学習をさせたと言っても、それらは全て英文の教師コンテンツです。ともなれば、出力されるテキストは海外の考え方をベースにしているものになるのは、ある種自然なことです。
ChatGPT任せで「ChatGPTに使われちゃってる人」周囲にいませんか?
最近、仕事で外部のライターさんにコンテンツ作成を依頼したことがありましたが、ChatGPTが出力したであろう「それっぽい文章だけど、中身がない」というテキストをそのまま提出してきたので、あいた口が塞がりませんでした。
その方に限ったことではなく、ChatGPTからの回答を正として企画やコンテンツを組み立ててしまっている人を、最近お見かけすることが多くなってきました。
それって結局ChatGPTに使われてしまっていて、自分で考えることを放棄してしまっていることを同義だと思います。これはかなり危険な傾向だと思っていて、これではいつまで経ってもコンテンツの質は上がらない。いや、それどころか検索エンジンに見抜かれて評価されなかったり、下手をしたらペナルティなんて話になるかもしれない。そんなことを最近想像していたりします。
ChatGPT=助手、人間=ブレーンとして使いこなすことが必須になってくる
私自身が「ChatGPTを使う」時に意識していることは、アイディアの壁打ち役として使うこと。プロンプトでは、ネットから検索させて一般論を列挙させたり、自分がこれはと思う情報が出てきた時は、その情報に対して条件を付加して深掘りをする。
ChatGPTを本当の人間だと思って、会話のラリーを3〜4回繰り返すと精度はグッと上がってきます。実際、作業の効率化になっていますし、0→1で情報を調べて概要をまとめる部分のストレスはなくなりました。その分、ファクトチェックには神経を使っています。
執筆者/
リビルダーズ編集部 丹治 秀人