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ChatGPT越えを狙うGoogle Bardが大型アップデート

情報発信元:https://news.yahoo.co.jp/articles/7d3b2b3ce34a6aafc4f9dd94b8838b60f8ee10de?page=1
(別サイト「日本経済新聞」を別ウィンドウを開きます。)

【概要】

競争が激化するジェネレーティブAI(※)市場において、ChatGPTの対抗馬として大注目されているGoogle Bardが大幅アップデートを2023年7月13日に実施。

(※)ジェネレーティブAI(Generative AI)とは・・・別名「生成AI」。コンピューターがあらゆるデータを学習し、それまで存在しなかったコンテンツや情報を生成する人工知能のことを指す。

ChatGPTのトピックス

直近ChatGPTの利用状況
・1億人以上のユーザーがいるが、利用者の増加率は停滞気味。
・2023年6月のウェブサイト訪問回数は前月比で2億回減少。

国別利用状況:
・米国が最大のユーザー層で、利用者数が17%減少。
・インドと日本も利用者が減少している。

直近のアップデートアップデートを実施
・2023年7月6日に「Code Interprete」を実装。有料ユーザー向けにPythonを使った処理ができるベータ版機能。CSVファイル読み込みやデータ分析が可能に。

Google Bardのトピックス

Google Bardのアップデート
・ピン留め機能・・・Bardのやり取りを記録・ピン留めする機能が追加された。
コードエクスポート・・・Bardから生成されたPythonコードをGoogle ColabやReplitにエクスポートできるようになった。
・シェア機能・・・BardからのアウトプットをGoogle DocsやGmailのドラフトにエクスポートする機能。
グーグルレンズ統合・・・画像ファイルのアップロードとその画像分析、商品検索、キャプション生成、旅行計画策定などの機能が追加された。
・欧州連合(EU)での展開が始まった。
・40以上の言語への対応、音声化機能、アウトプットスタイルの変更機能を追加。

OpenAIのChatGPT、グーグルのBard、AnthropicのClaude2といったジェネレーティブAIツールは、継続的にアップデートを重ねており、今後の各社の動向から目が離せない状況だ。


【執筆者コメント】

ついにGoogleが本腰を入れてChatGPTに宣戦布告をしてきたな、っということで、今回はBardについて触れようと思います。まだBardを普段の業務で使っている方は少ないんじゃないかと思います。

ChatGPT と Google Bardの比較表

これからBardを使おうと考えている方向けに、ChatGPTとの違いやその特徴についてはまとめた表が下記になります。

項目ChatGPTGoogle Bard
無料で使えるか?
基本無料だが制限はあり。拡張機能が使える有料版は日本円で3000円ほど。

現在試験運用中
人間らしいテキスト生成
人間のようなテキストを生成し「意味のある」会話を行う

人間のようなテキストを生成し「意味のある」会話を行う
クリエイティブなアウトプット×
ChatGPTは主に情報提供や会話を目的としているため

詩、脚本、音楽作品などクリエイティブなテキスト生成が得意
プログラムコード生成
正確な数を挙げることは難しいほど膨大なプログラミング言語に対応。

13のプログラミング言語に対応(2023年7月20日時点)
最新情報の提供
有料版の拡張機能で可能。ただし無料版では2021年9月までの情報しか参照できないので注意。

最新情報を提供してくれる
Google BardとChatGPTの比較表(2023/08/28時点、当編集部調べ)

私も実際使っていて大きな違いを感じる点として、Bardはクリエイティブなアウトプットに対しての回答が得意だと感じることが多々ある。Bard自身も詩、脚本、音楽作品、手紙などクリエイティブな質問は任せてくれとアピールしているほどです。

クリエイティブ分野に強みがあるGoogle Bard

ChatGPTは長文を短く要約したりは得意で、私自身もお世話になっているが、キャッチコピーを考えるなどは苦手です。最近それを実感する出来事があったのでご紹介します。

以前、営業部に中途入社する女性社員の名刺デザインを頼まれたことがありまして、その部署の文化で名刺交換時の小ネタになるように、その人の個性がわかるような肩書き(キャッチコピー)をつけるというものがありました。

ものは試しと思い、私はキャッチコピーの作成にGoogle BardとChatGPTにそれぞれ質問をしてみました。その結果が以下になります。

ChatGPTを使ったキャッチコピー考案

全体的にパッとしない案が並び、こちらが教えたテキストを組み合わせているだけというのが印象的です。もちろんこの方向性は違うな、というのは確認することができたので、そういう点では捨て案を考えてくれたという点では有用かなと思いました。

Bardを使ったキャッチコピー考案

Bardの方が全体的な質は高い印象を受けました。完成度は一旦置いといて
・発生した時の言葉のリズムが良い
・意外性のある言葉の組み合わせがある

の2点で軍配はBardかなと私は思います。

また、特筆すべきはなぜそのキャッチコピーなのか?っというロジックの説明があることです。これは私も驚きでした。中身はまだまだ薄いですが、AIがロジックの説明までしてくれるとは驚きでした。

テキストの最後には、追加案の提案もあり、Bard自身が提案した既存の案の組み合わせであるという点の説明も添えてあります。

以上より、キャッチコピーを考える時の相棒としてはBαrdの方がとっかかりが掴めそうです。

ただいずれにせよ、両者とも考えがまとまりきっていない初期段階での壁打ち役としては良き相談相手になるので、私たち人間としては適切な使い分けをすることで、より幅広い業務の効率化が可能になると思います。

執筆者/
リビルダーズ編集部 丹治 秀人

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