DX時事ニュース

6G世界の実現に向けNTTとSKテレコムが協業

情報発信元:https://www.docomo.ne.jp/info/news_release/2022/11/21_00.html
(別サイト「NTTドコモ ニュースリリース」を別ウィンドゥを開きます。)

株式会社NTTドコモは、韓国の通信事業者であるSKテレコム社と協力関係を構築することを検討すると発表しました。日韓を含むグローバルな市場での競争力を高めることを目的とし、非通信事業であるスマートライフ事業、次世代通信インフラ技術の2つの分野において手を組みます。

スマートライフ事業分野においては、両社で協力し独自のコンテンツ制作を行い、両社のプラットフォームで映像を配信することを検討しています。これに伴い映像事業についても協力関係を結びます。また両社はメタバースに関わるサービスを持っており、バーチャル上のコンテンツ制作などを共同で行います。両社のプラットフォームを接続することも長期的に検討をしていきます。

次世代通信インフラ技術の分野においては、5Gの高度化した形として、「5G Evolution」の技術協力を検討していきます。通常の5Gよりも高速、大容量の通信ができるネットワーク「5G Stand Alone」、高速で大容量の通信に適した電波である「ミリ波」の活用促進等において検討をします。

また6G世界の実現に向けても研究開発を共同で行い、2023年以降に実証実験を行うことを想定しています。NTTが促進している、高速で大容量の通信ができるようなネットワーク基盤、情報処理基盤をもとに革新的な技術活用を行い豊かな社会を創るというIOWN構想の研究開発にもつなげていきます。

【執筆者コメント】
今回は、日韓の大手通信事業者による5Gの先を見据えた協業の記事をピックアップしました。

日本において5Gが商用サービスとしてスタートしたのが2020年でしたが、NTTは2030年に6Gの商用化ができるように、実証実験等を進めていく方針をもっています。

現在の5Gと比較して性能が高まる6Gは、より高速に、より大容量の通信が行えます。通信速度は5Gの10倍、4Gと比較すると100倍になるとされており、5Gの100倍以上の容量になります。また陸上カバー率は100%になり、高度1万mの空や、200海里離れた海、宇宙へ範囲を拡張することに挑戦します。また低消費電力化や低コスト化、調停遅延を実現します。

これらのような要求をもとに6Gが実用化されれば、今のビジネススタイルや日常生活が一変する可能性があります。

例えば、昨今新型コロナウイルスの蔓延に伴い働き方の多様化が進みました。リモートワークを導入する企業が多く存在する一方、山間部などの一部地域では通信速度の問題からリモートワーク導入が難しい場合もありました。6Gが標準化すれば、就労場所の制約は無くなり、仮に海上までカバーできれば、船の上でワーケーションができる可能性もあります。また居住地域に依った職業選択が無くなる可能性もあり、職業が淘汰される可能性もあります。

また今よりも仮想空間の活用が進むことが予想され、人々のコミュニケーションのあり方が変わる可能性があります。リモートワーク時に導入されているようなバーチャルオフィスが、日常会話をするツールとして現在より普及するかもしれないですし、ビジネス面においてはデジタルツインが身近になることで高精度のシミュレーションができるようになり、生産性が大幅に向上する可能性もあります。

このように5Gから6Gへ変化すると大きな革新があると予想できますし、6Gが形になった先にはさらに大容量で構想通信ができる7Gが登場するでしょう。企業にとっては先進技術を活用することで生産性の向上を図る、あるいはサービスの在り方を変えるチャンスです。5Gが商用化した際には、自治体や農林水産業、製造業、建設業など、人の手に頼ることが多かった業界の企業が活用に向け動きました。今後6Gが商用サービス化できるようになったタイミングでどのような業界の企業が動くかに注目です。

執筆者/
リビルダーズ編集部 橋爪 勝万

-DX時事ニュース