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エルテス、営業秘密など情報持ち出しを検知するInternal Risk Intelligenceに自然言語処理機能を追加

情報発信元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000245.000004487.html
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企業が抱えるデジタルリスクの予兆を検知し解決するソリューションを手掛ける、株式会社エルテスは、製造業や金融業界での導入が進むInternal Risk Intelligenceサービスの機能拡充を発表した。

本機能拡充によって、メールやチャットサービスを通じた営業秘密などの情報流出リスクの検知精度が向上し、企業に迫るデジタル時代のリスク対策を講じることが可能だ。

Internal Risk Intelligenceとは

ファイルサーバーログを含めた複数のログデータを横断的に分析により、従業員の振る舞いをあぶりだすことで、秘密情報の持ち出しや隠れ残業などといったリスク予兆を可視化し、リスクの発生を未然防止するサービスである。

ログ分析は、1万を超えるリスクシナリオとAIを活用した異常検知の2つのアプローチに加えて、専任のアナリストがリスク分析を行う。人の目が入ることで過検知を防止することが可能だ。今回の自然言語処理機能追加によって、メールやチャットサービスのコミュニケーション履歴も分析対象に加わることとなる。

自然言語処理機能追加の背景

昨今、話題となっている退職・転職に伴う情報漏洩事件についても、個人メールへのデータ添付による営業秘密の持ち出しが多く確認されている。

そのため、既存ファイルサーバーのログなどを元にした分析に加え、自然言語処理の分析機能を追加することにより、さらなる検知精度向上に繋がり、企業のリスクマネジメント貢献に寄与することが可能となる。

Internal Risk Intelligenceは、今までに32万人を超えるユーザーのログ分析を実施し、5件の営業秘密の持ち出しを検出した実績を有する。

また、本サービス導入時には情報持ち出しの検出に要する時間はIBM社の調査(※1によると280日と言われている中で、本サービスの活用で検出時間は30時間まで短縮させることができ、インシデントに早期に対応し、ダメージ最小化に貢献することが可能だ。

(※1)参考 IBM|情報漏えい時に発生するコストに関する調査

【執筆者コメント】
今回は、デジタルリスクに関するDXの例をご紹介いたしました。

営業秘密とは、企業の営業上の利益と公正な競争秩序を保護するための法律である「不正競争防止法」において、①秘密として管理されている(秘密管理性)②生産方法や販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報である(有用性)、③公然と知られていない(非公知性)、の3要件を満たすものです。(※2)

今回ご紹介したサービスによって、この営業秘密の持ち出しがなされないよう監視・検知することが可能となります。実際、このサービスは多くの日本大手企業で導入は進んでいることから、今後、このようなデジタルリスクに対する支援を行うサービスの導入はスタンダードとなっていくでしょう。

Comparitech社の調査(※3)によると、情報漏洩した企業の株価は、情報漏洩から約110日後に最安値となり、株価は平均で-3.5%下落し、かつNASDAQ(※4)をも-3.5%押し下げてしまうといったデータも確認されているようです。

企業が消費者から信頼され、存続し続けるためには、単なるサービスの品質向上や事業規模拡大だけでなく、DXを通じた業務改革推進によって、サイバーセキュリティに対する姿勢をどのようにアピールし、実行できるかがカギとなりそうです。

(※2)参考 e-GOV法令検索|不正競争防止法
(※3)Comparitech|How data breaches affect stock market share prices
(※4)ナスダック(NASDAQ)は、全米証券業協会が運営している株式市場の名称で、上場している企業は主にハイテク企業やIT関連の企業など新興企業が占める割合が多く、新興企業向け株式市場の中でも世界最大の規模を誇ります

執筆者/
リビルダーズ編集部  城間 礼音

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