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ギークリーがIT転職市場レポートを発表、開発エンジニア採用ニーズ高まる

ニュース発信元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000039.000039818.html
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IT転職エージェントの株式会社ギークリーは、2022年5月度「IT転職市場レポート」を発表しました。当月の分析傾向として、20代を中心とした若手エンジニアへの採用ニーズの高まりをあげています。こちらのレポートは、2022年5月度のギークリー利用者および求人の動向を元に作成されています。

レポートによると2022年5月は、エンジニア派遣業種で転職決定数が今年1月比で約2倍になっています。エンジニアの採用ニーズは高まっているといえます。例として、エンジニアの求人数は昨年12月から今年5月で約16%増加しており、IT転職市場は「売り手市場」となっています。

しかしそのニーズに対してエンジニアの人数不足が未だある状況だと伝えています。そこで、大手エンジニア派遣企業は、若手開発経験者を対象にリスキリングで育成体制の強化を図ろうとしているようです。

ここから求人要件の緩和が生まれ、【20代の開発経験者】【経験1年以内の若手開発エンジニア】における転職ハードルは下がっています。例として、直近3ヶ月ごとの20代エンジニアの集客数を比較すると、下流工程の開発エンジニアの集客数が増加していました。

【執筆者コメント】
今回の記事では、IT転職市場分析の結果として若手開発エンジニアのニーズが高まっていることが伝えられました。ある程度の経験年数を持つ中堅エンジニアの需要が継続的にあるなか、1年未満の経験者や未経験者など若手にニーズが生まれているというのは注目ポイントではないでしょうか。

記事内にあった「リスキリング」とは、今の(あるいは新しい)職業で今後も価値を創出し続けるために必要なスキルを獲得する/させる行為のことだそうです。この動きがあるからこそ、若手に注目が集まり需要が生まれているのではないかと思われます。

またリスキリングは日立製作所や富士通など大手SIerで取り入れられているようです。ただ、各社の動きを見ると、グループ全社員を対象にDX基礎教育と題してリスキリングを行っていたり、内部強化としてリスキリングを行っていたりと、若手教育にとどまらない動きが見られます。ここから、リスキリングは経験の浅い若手の教育強化にとどまらず、DXを推進していこうとする企業で働く全人材に必要とされる動きのように見受けられます。

世界に目を向けてみると、2020年の世界経済フォーラム会議では、「2030年までに全世界で10億人をリスキリングする」「第4次産業革命によって、数年で8000万件の仕事が消失する一方、9700万件の新たな仕事が生まれる」などと言われているようです。

人材のリスキリングによりDX後の未来の事業に必要なスキルを持つ人材が増えていくことが予想されるなか、IT企業が転職者に求めるスキルも高くなっていくのではないかと感じられます。今後のIT転職市場の動向に注目することも、DXを読み解くカギになりそうです。

執筆者/
リビルダーズ編集部 甲山 奏子

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