PoCは「Proof of Concept / 概念実証」の略。
開発しようとしているサービスコンセプトが、本当に実現可能なのか検証することです。
システム開発の場合、企画段階で実現可能だと思っていたモノが、予期せぬ技術的課題によって実現不可能であることが後で発覚、といったことが往々にして起こります。
特にDXのようなAIやIoTなど新しい技術を多く使う開発の場合、その可能性が格段に上がるため、PoCは欠かせない工程です。
●AI どのくらいの精度が出るのか / データがちゃんと集まるのか
●IoT センサーを備えた機器がきちんと作動するか / 正常に通信できるか
など最小限作ってみて、検証します。
たとえば、本のAIレコメンド機能を作るとした場合、AIが何パーセントの精度でレコメンドデータを作成できるのか。レコメンドデータを作成するために過去購入データをどのくらい集めなければいけないのかなどを検証し、想定よりも精度が出ない・データが十分とれないなどが分かった場合、PoCの段階で本のAIレコメンド機能を作ることを諦めます。
PoCは、企画・要件定義のあとに行われることが多いです。
企画はサービス構想のこと。要件定義はサービス構想を実現するシステムを考えることです。要件定義のあとは設計・開発へと進んでいき、関わる人の人数も増えていくため、この段階でPoCを挟まないと、実現不可能なものを作り続けてしまうことになりかねません。
PoCに似た工程に、テストマーケティングというモノがありますが、テストマーケティングは想定するユーザーのニーズに合ってるかどうかを検証するものです。PoCは実現可能かどうかを検証するものになります。
執筆者
リビルダーズ編集部