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愛犬と一緒に出社できるオフィスを実現!?富士通にてトライアル運用スタート

情報発信元:https://www.fnn.jp/articles/-/417671
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富士通が出社したくなるオフィス環境を実現するために、愛犬と一緒に出社できるオフィス「Dog Office」のトライアル運用をスタートさせた。

このトライアルは神奈川県川崎市にある富士通オフィス限定でスタートし、現在犬と飼い主が1組で使用できる個室が3つとドッグランスペース1つを備えている。この取り組みが始まった背景には、長いコロナ禍のリモートワーク下においてペットを飼い始める人が増えたということがある。

コロナ禍の行動規制を政府が緩和するとともに従来の出社勤務に戻す企業も増えてきている中で、こうしたペットを飼い始めた層からは「ペットと離れるのが辛い」という声も少なくない。こうした社員が出社したくなるようなオフィス環境を作ろうという狙いだ。

「Dog Office」の利用者からは、愛犬と一緒の空間で仕事をすることで能率が上がったり、MTGが和んだりと予想外のベネフィットがあったという声が上がっているという。

【執筆者コメント】
新型コロナウィルスのパンデミックが世間にもたらしたものの1つに「働き方の変革」がある。従来の日本の働き方はオフライン(対面)が基本であったが、コロナ禍で人同士の接触が危険視されるやいなや、世間は一斉にオンライン(リモートワークもしくはテレワーク)での働き方にシフトを突きつけられた。

コロナ禍のテレワーク率の推移についてはjob総研が調査結果を公開しており、それによるとコロナ禍による行動規制が厳しかった2021年のフルリモートワーク率は30%であったが、2022年7月のアンケートでは17%と下落している。このデータから世の中の企業が一斉に出社に戻し始めている傾向がみて取れる。
(参考)Job総研「2022年 コロナ感染に関する意識調査」を実施 | JobQ[ジョブキュー]

筆者としてはこのまま出社するのをヨシとする雰囲気に完全に戻ってしまうのかと思っていたが、コロナ禍に関係なくテレワークを推奨するなど、社員に働き方の選択肢を与える企業が現れはじめたことには正直驚いている。

世間を最初に大きく賑わせたのはNTTデータあたりだと思われるが、他にも味の素やマイクロソフトなどの大手企業が続々とテレワークを推奨し始めた。今回の富士通もそのうちの1社であり、同社では時間や場所にとらわれない働き方「Work Life Shift」を掲げている。

「Work Life Shift」のポイントは従来のオフィスを「コミュニケーションをとる場」として振り切って考えている点。というのも、コロナ禍をきっかけに仕事は家でできることがわかったからだ。仕事はオフィスでないとできないという固定観念が崩れた、ではオフィスには何が求められるのかを考えた結果、コミュニケーションをとる場という考えに行き着いたということだ。
(参考)富士通、オフィスと働き方のニューノーマル

コロナ禍をきっかけに仕事とプライベートの距離はグッと近づいたが、富士通では仕事とプライベートをうまくシフトさせることで社員の幸福度向上につながるとみている。今回のDog Officeもまさしくそのための施策の1つと考えるが自然だ。出社をすればペットと離れないといけないし、さらに家で留守番をしているペットの様子が気になるのも当たり前だろう。そんな心理状態で働く社員のアウトプットや仕事の効率は果たして最大化されているのか?それならばいっそのこと、ペットと一緒に出社して社内にプライベート空間を持てる環境があれば、社員はプライベートと仕事をうまく切り替えることができる、すなわち幸福度向上につながると富士通は考えたのだろう。
(参考)仕事をする場から経験する場へ オフィスのあり方を再定義する

今回の富士通の事例を通して見えてくるのは、仕事にプライベートを合わせるという昭和のスタイルは崩壊してきているということ。これからのニューノーマル時代においては、ライフスタイルに合わせて働き方の時間も場所も柔軟に変えられて、選択権が社員側にあることがポイントだ。この新しい働き方こそ、社員と会社のエンゲージメントを高めるための最適な手段であるということを富士通が実証しつつあるし、いずれこの働き方を他の企業も取り入れていく流れが生まれてくるだろうと私は予想している。

執筆者/
リビルダーズ編集部 木城 秀人

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