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機械警備DXを推進するアジラ、キヤノンマーケティングジャパンと協業開始

情報発信元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000095.000043312.html
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独自のAIによる映像解析や行動認識技術を用いて警備DXを推進する株式会社アジラは、キヤノンマーケティングジャパン株式会社との資本業務提携契約の締結を発表した。

また今回の資本業務提携にあたり、キヤノンマーケティングジャパンはアジラが保有する映像解析AI技術を活用した「AI警備システム『アジラ』」についても、取り扱うことを発表した。AI警備システム『アジラ』とは、既に設置されている防犯カメラシステムへ追加することで、警備システムのAI化を実現可能とするプロダクトである。

また、このプロダクトの導入によって、幾多のカメラ映像の中から異常行動(転倒・卒倒・ケンカ・破壊行動など)や不審行動(ふらつきや千鳥足など)を検出し、どのような行動であるかをAIが認識し、分類してアラートが通知される。そのため、その後の対応を迅速に判断することができ、事故や事件につながる映像の見落しや見逃しの防止、といった観点においても有用となる。

そのほか、『アジラ』はカメラに映る人々の行動を学習するなどして、通常とかけ離れた異常行動を「違和感行動」として検出することで、事件や事故の予防にも繋げることが可能だ。主な協業内容について 今回の協業に際し、キヤノングループのハイブリッド型クラウド映像プラットフォーム『VisualStage』と『アジラ』との連携による、セキュリティ分野でのソリューションの共創などといった、2社間での新たなシナジー創出が期待されている。

【執筆者コメント】
今回は独自AIを活用した警備DXの例をご紹介いたしました。

現在、機械警備業界では、その対象施設(ATMの自動監視や冷蔵庫・冷凍庫の自動温度監視など)が増加している一方で、機械警備を行う業者数とその専従警備員は減少しています(※1)。これにより、警備員1人あたりが受け持つ警備施設が増加しており、今後より効率的な機械警備のありかたが問われています。

そのなかで、今回のサービスは不審行動を事前に察知するシステムを既存の警備システムに導入できるものであり、人材不足が叫ばれている警備業界に大きな変革をもたらすものといえるでしょう。一方で、機械警備においては防犯システムやそれに伴う機器開発、運用保守などが必要となるため、引き続き専門人材の獲得は業界全体で今後の課題となりそうです。

実は警備業法によって、あらゆる警備業務は1号業務 、2号業務、3号業務、4号業務の4つに分けられています。今回の例のようなAIを活用した警備システムとして『KB-eye』がありますが、このサービスは2号業務(雑踏検知、工事現場の脇道検知システム等)を支援するものとなっています。

また1号業務においてもロボットによる警備強化は少しずつ普及している一方で、AIの活用はあまりメジャーとなっていないようです。そのため、『アジラ』は日本における警備業務の需要の約50%を占める1号業務を支援する主たるサービスへと成長できるのではないでしょうか。

機械警備は特に保険商品などとも相性が良いため、様々な業界にて今回の事例のような協業を重ね、警備のDXを推進したという事例を数多く残していけるかどうかが、このサービスがより普及していくためのカギとなりそうです。

(※1)参照「警備員への道」

執筆者/
リビルダーズ編集部  城間 礼音

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