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沖電気工業株式会社、DX新戦略を策定

ニュース掲載元:https://www.oki.com/jp/press/2022/06/z22017.html
(※外部サイト「沖電気工業株式会社 プレスリリース」を別ウィンドウで開きます)

2022年6月21日、沖電気工業株式会社は顧客のDX実現に貢献するためのDX新戦略を発表しました。

同社は2020年10月、「中期経営計画2022」を策定しました。その中で、「”モノづくり・コトづくり“を通じて、より安全で便利な社会のインフラを支える企業グループ」を目指す姿として設定しました。この目指す姿の実現に向けて、同社が取り組むことを示すキーメッセージとして、「社会の大丈夫をつくっていく。」を掲げています。

「社会の大丈夫をつくっていく。」DXを推進するために、まず自社におけるDX技術・プロセスの強化による生産性向上、次にその技術やプロセスをソリューションサービスとして顧客に展開するのがDX新戦略です。

同社のDX新戦略は4象限に分かれています。第1象限は「新ソリューション創出」、第2象限は「組織の変革」、第3象限は「業務プロセスの変化」、第4象限は「既存ソリューション強化」としています。第2、第3象限で社内改革を行い、そこで得られた技術やプロセスを「外部化」することで第1、第4象限につなげ顧客にサービスとして提供します。

実例として、埼玉県本庄市にあるDXを現場実装した新工場が稼働します。この工場で蓄積されたDXの技術やプロセス、ノウハウを外部化することで、顧客のDX実現を支援する新ソリューションの創出、既存ソリューションの強化を行います。

【執筆者コメント】
今回は様々なソリューションシステム等を提供する沖電気工業株式会社の新戦略を取り上げました。その中の「外部化」というキーワードに注目します。

同社では2020年より5GとAIエッジを組み合わせたソリューションに注力するなど、顧客のDXを支援してきました。AIエッジ技術とモノづくりという同社の強みを生かす方針です。従来の方針と比較し、今回のDX新戦略において新しい要素は「外部化」だと言えます。同社プレスリリースの用語解説によると、外部化とは自社の技術を社外のユーザーに製品やサービスとして提供することとしています。

プレスリリースの具体例にもあったように、同社の工場でDXを実装し、そこで蓄積されたDXに関するデータやノウハウを外部に提供=外部化するとのことですが、このビジネスは様々な企業が取り組めるものだといえます。

DXの推進は多くの企業のテーマであり、DXを進めるソリューションを展開する企業も増えています。今回の「外部化」の考え方を用いれば、DX推進のソリューションを用いる側、つまりDXを推進させられる立場にいた企業が、ソリューションを提供する側、つまりDXを推進させる側に移ることが出来ます。

特にIT化、システム導入が進んでいない業界において大きなビジネスチャンスと言えるでしょう。社内の業務や顧客へのサービスをIT活用によって効率化、業務プロセスや顧客体験を変化させることが出来れば、同じビジネスモデルの企業には役に立つソリューションになります。

DXが進まない、という業界ほど、外部化によるビジネスチャンスがあるといえるでしょう。製造業のDXは昨今着目されているだけに、沖電気工業株式会社の新工場から、どのようなソリューションが展開されるか注目です。

執筆者/
リビルダーズ編集部 橋爪 勝万

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