インタビュー チームビルディング

1年試してわかった!リモートワークのコミュニケーション改善に使える!Discord活用のすすめ

2020年からコロナの影響で様々な企業がリモートワークへの移行が始まり、1年経過した現在はリモートワークが定着しています。そんな中、リモートワークによるコミュニケーション不足の問題は様々な企業が直面する共通の課題だと思います。
今回はリモートワークのコミュニケーション時に気を付けなければいけないこと、また、株式会社情報戦略テクノロジー(以下、IST)の内製支援サービスの一つである、お客様のマネジメントコスト最⼩化を実現し内製のように柔軟なシステムインテグレーションサービス「体制共有型」の開発組織としてラボ室という開発部署があります。(体制共有型サービスの詳細はこちら
ISTラボ室で使用しているコミュニケーション不足解消の為のツールと上手な運用方法を紹介します。

リモートワークのコミュニケーションでは背景や文脈も伝えることが円滑にするカギ!

コミュニケーションの話題ではよく「コンテクスト」という単語が取り上げられます。コンテクストとは言葉以外の「文脈」や「背景」のことを指します。

ハイコンテクストが「言葉以外に状況や背景に重きを置く」こと、ローコンテクストは「言葉だけに重きを置く」ことを意味します。

アメリカの文化人類学者であるエドワード.T.ホールによれば、日本は「ハイコンテクスト文化」に分類されます。

その理由は行間を読むことや空気を読むといった日本独自の文化で、コミュニケーションの際に互いに相手の事を察しあうハイコンテクストなコミュニケーションになっているのということを表しています。

対面で仕事をしていた時は相手を察することで伝わっていたこともあるかと思います。

しかし、リモートワークになると空気感や前提がわからないまま相手に言いたい事だけをメールやチャットで送ると意図と違う解釈をされてしまう可能性があります。それを回避するためには、リモートワークでのコミュニケーションの際になるべく背景や意図、目的なども言葉と一緒にわかりやすく相手に伝えることでコミュニケーションロスの発生を減らすことが大事になってきます。

社内のコミュニケーションであれば絵文字やスタンプも積極的に使ってニュアンスも伝える

社外の方とのコミュニケーションで絵文字やスタンプの使用は難しいですが、社内のコミュニケーションの場合は文面だけではなく絵文字やスタンプを使用することで文字だけの文面よりもニュアンスが相手に伝わりやすい時もあります。

例えば、リアルの対面だったら、声色、声の大きさ、語気、顔の表情で意図やニュアンスを伝えることは可能なので、コミュニケーションロスは基本的に起きません。

しかし、メールやチャットで「これを教訓にがんばろう」とテキストのみで伝える際に、これは相手を励ます意図なのか、それとも厳しく注意を促す意図なのかが、その度合も含めてのニュアンスが伝わりにくいのが実情です。

そこで絵文字やスタンプを上手に使って、その言葉に込められた意図やニュアンスを相手に伝える必要が出てきます。仕事においては往々にしてコミュニケーション能力を高く求められますが、これは情報量の少ないリモートワークにおいて、良好なコミュニケーションを継続する上で大事なTIPSになります。

なお、Slackでは自分で作成したスタンプを登録すれば自由に使用できるようになっていますので文字を打つ時間も短縮できますし、ニュアンスも上手に伝えられるようになります。

自社で実際に使用しているSlackスタンプの例

ISTラボ室で使用しているコミュニケーション不足解消のツールDiscordとは?

ISTが提供している内製支援サービスの一つである、お客様のマネジメントコスト最⼩化を実現し内製のように柔軟なシステムインテグレーションサービス「体制共有型」の開発組織として、ラボ室という開発部署があります。(体制共有型サービスの詳細はこちら

ISTのラボ室では全員がリモート環境で開発業務を行っており、複数のチーム体制で開発を進めています。

そのためリモートに関わらず、密にコミュニケーションを取りお互いに技術力を磨くための環境として、ラボ室で使用しているコミュニケーションツールは、ボイスチャットツールのDiscordです。

2015年からサービスが開始し、ゲームプレイヤー向けに作られたアプリのため、UI/UXが優れているのが特徴です。

常時接続の通話中に画面を共有が出来たり、相手の状況や雰囲気などが感じ取れるなど利便性が高いため社内のコミュニケーションツールとしておススメです。

 

実際に当社ISTのラボ室でDiscordを使用している方へお話を伺いました

Q, Discordを導入したきっかけを教えて下さい。

Discordの導入は、2020年の3月にコロナ禍でのリモートワークへの移行と同時に導入しました。

導入のきっかけは、担当のプロジェクトの進捗確認や不明点の確認等で、小まめに打ち合わせや質問しあえる環境が必要で、尚且つ実際の画面を共有する場面が多かったため細やかな情報共有が常時必要だったためです。

オンライン上で会議や小まめな打ち合わせができる環境が常設され、さらに複数人で画面共有が可能なツールを探していました。そういった機能がDiscordにあったので導入しました。

Q,実際にDiscordは誰がどのようなシーンで使われることが多いですか?

ラボ室は開発のプロジェクトを行う部署なので、使うのはエンジニアが毎日の朝会や、打ち合わせなどですね。

特にラボ室は1人が複数のチームに所属しながらプロジェクトを担当しているので、チーム単位や個人同士で小まめにコミュニケーションを取る必要が出てきます。

そういった時に都度会議場所を設定しているとそれだけで手間がかかりますので、Discordのように会議場所がオンラインで常設されているという環境があれば自分の画面をすぐに共有することが出来、不明点があってもすぐに解決することができます。

会議室が常設されているので会議用のURL発行などの手間がなく、気軽に打ち合わせが可能
左カラムのroomの一覧をクリックするだけで会話の部屋を自由に行き来できる。

Q, Discordのメリットを教えて下さい。

Discordは会議できる環境が常設されているので、Google MeetやZoomのように打ち合わせの度にURLを発行する手間が必要ないので業務で必要な質問したり打ち合わせがしやすい環境といった点です。

また、「雑談部屋」を作ることで、気軽に雑談が行われるようになり新しく入社した人も声をかけやすいので馴染みやすい環境が作れることが最大のメリットだと思います。懇親会を兼ねて業務後にみんなでDiscordで繋ぎながらゲーム大会も開催したりしています。

また、Discordの同じ場所に集まり、各自がしゃべらずに黙々とただ作業に没頭するための「もくもく部屋」を作り開発業務で活用しています。

Discordで繋げながら各々が自分の作業を行い、わからないことがあるときは声をかけて教えてもらえるので、まさに隣で作業をしている感覚になるため作業がはかどり集中することもできています。

■Discordの詳細

URL:https://discord.com/

費用:無料(データ通信料は他アプリ同様発生します)
アカウント追加方法:完全招待制
使用可能デバイス:PC、スマホアプリ、PCブラウザ(アカウント登録不要)

エンジニアの業務におけるコミュニケーションが重要なのは顧客ファーストだから

ISTでは社内外問わずコミュニケーションについて他のSIer企業に比べても重要視しています。

その理由は、IT投資効果最大化を実現する手段としての「ゼロ次請け」を実現するためにはお客様との日頃のコミュニケーションが一番重要な事だからです。ゼロ次請けとは、エンジニアがお客様と同じ目線で課題に向き合い解決することです。

そのため、お客様と日頃からコミュニケーションをとることでお客様の理想を理解し、また現実を正しく認識することが可能となります。これが理想と現実のギャップ、つまり課題を正しく認識することに繋がり本当に必要な提案を行うことができます。

ISTに在籍しているエンジニアはコミュニケーション能力が高いエンジニアが多いですが、リモート環境ではどうしてもコミュニケーションをとる上で物理的、心理的な制約が発生してしまいます。

そんなリモート環境下であってもDiscordのような手軽にコミュニケーションが取れるツールを使用することで、密にコミュニケーションをとるという目的をもって使用することで物理的、心理的な制約を乗り越えられるようチャレンジしております。

また、対面で行っていた雑談などもリモートで気軽に行うことができる環境も意図的につくっております。気軽に発言できる環境を用意することで相互理解を促し、リモート環境においてもプロジェクトメンバー内やお客様とも信頼関係が創れるようになったと思います。

リモートワークにおいて対面での業務よりニュアンスや雰囲気を感じ取ることが失われ、非効率になった点も多々あります。しかし、個々の工夫や知恵で乗り越えて行くことで、いつか来るコロナ克服の時でもその知恵は続いて役立っていくと信じています。

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